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大阪開催のDevcon5に参加しました



Devcon is the Ethereum conference for developers, researchers, thinkers, and makers

10月8日から11日の4日間にかけて今年で5回目になるEthereum Foundationが主催するDevcon(開発者向けのカンファレンス)が、大阪のATCホールで開催されました。Devconは、年に一度のEthereumコミュニティの祭典と言っても過言ではなく、毎年世界中から3000人以上の参加者が一堂に会します。


4日間で実に320以上のセッションが準備されており、最大20弱の部屋で同時に進行します。当然全ての内容を見ることはできないので、当日は自分が興味がある分野の話を厳選して聞くことになります。セッションのタイムスケジュールを管理するためのアプリも出ています。


セッションの中身は当然すべて英語で(一部日本語同時通訳有)、開発者向けの高度な内容からより抽象的な議論など、Ethereumという枠組みにとどまらずブロックチェーンに関わる様々なテーマのセッションが用意されていました。


Devconの一つの醍醐味は、普段なら直接御目に掛かることができないような超一流の技術者に会えることだけではなく、彼らと直接議論する機会もあるということです。

言わずもがなのVitalikを始めとして、Ethereumの開発を主導するConsenSysの創業者や、Casperの第一人者、PoSブロックチェーンのメインValidatorなど、ブロックチェーン界隈では名だたる人たちが集まるビックイベントです。



Devcon5で熱かった議論


Ethereumのスケーラビリティの課題が明確化するに連れて盛んになってきた、Layer1でのPoSへのアップデートに関する議論や、Layer2におけるオフチェーンでの処理速度の向上を図る取り組みなどを始めとして、Ethereumが抱える問題に対する様々なアプローチの発表が行われた他、Ethereumの経済圏で動いているプロジェクトの紹介等もたくさん行われました。以下、印象に残っている部分を紹介していきます。


Open Libraの発表


Facebookが進めるLibraプロジェクトからスピンアウトしてオープンソースで開発を進めていくOpen Libraというプロジェクトが発足したことが話題になりました。Open Libraは、Libraとは異なり、Tendermintをコンセンサスアルゴリズムとして採用したブロックチェーンであるとしています。


参考:https://github.com/open-libra

画像出典:https://twitter.com/lrettig/status/1181771915557367808?s=20


ただこれに対しては、賛否両論あり、そもそもdevconで発表する内容ではないと言った痛烈な批判もありました。


Athereumの話

AVA labsのCEOであるEmin Gün Sirer氏が、Ethereumをフォークして、Avalancheと呼ばれるコンセンサスアルゴリズムを利用したブロックチェーンのテストネットをローンチしたと発表しました。RemixやMetamask,MEWといったツールも問題なくそのプラットフォーム上で動作し、かつ不特定多数のノードを許容し、ファイナリティがあり、EVMが許容する限りのスループットもあると言われています(本当...?)。


参考:https://athereum.ava.network/

medium: https://medium.com/avalabs/athereum-ethereum-on-avalanche-consensus-ava-labs-7effcb94b797

画像出典:https://twitter.com/avalabsofficial/status/1182493348189425664?s=20



Governanceの話


心なしか4日目はブロックチェーンの相互運用性の話やgovernanceの話がどこの会場でも多かった気がします。特に、TezosCosmosPolkadotチームからも何人も参加していて、プロジェクトの概要について聞くことができました。



Ethereumの全体に関する話

ShardingやCasper、beacon chain、wasm、形式検証等に関する最新の研究を発表している部屋がいくつもありました。その中で、Ethereum 2.0 researcherであるJustin ÐrakeEthereum2.0の開発状況についての話が面白かったので一部抜粋して共有しておきます(スライドも公開されています!)。



出典:https://docs.google.com/presentation/d/1I8_uRX_aP_WflsWJ1SrpXYrVaTtLMF3v8rHgDeMYe7I/edit


ブロックチェーン業界、特にEthereum 2.0 R&D 関連の企業のコラボレーションの状況をまとめていました。また、Ethereum 2.0が抱える課題を他のブロックチェーンの実例なども踏まえながら説明されていました。


参考:https://github.com/ethereum/eth2.0-specs


まとめ

Ethereumのエコシステムはもはや、Ethereum関連のプロジェクトに留まらないことを実感できたのが今回のDevconだったと思います。地理的な制約がほとんどないブロックチェーン業界だからこそ、こうして世界各地に分散したプロジェクトが同時進行し知恵を共有できるのだと思います。今後のこのエコシステムのさらなる拡大が楽しみです。

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