2020年3月3日(火)に、第3期生による最終報告会が行われました。
本記事では、最終報告会の内容を簡単に振り返ります。
●村上省吾さん
○ブロックチェーンを用いたレシピサイトの開発
◎Steem blockchainベースでレシピを投稿すると仮想通貨を獲得できるアプリケーションの開発を行いました。ユーザーに報酬を分配するSteemのプロトコルをうまく活用するとともに、外国向けにターゲットを変更し、α版を公開しました。現在はβ版を開発中です。
●南出聖希さん
○M-Governance オンチェーン完結分散型集団意思集約プラットフォーム
Vote3.0: Autonomous Decision Making Platform Powered by Substrate and Polkadot
◎マイナー、開発者、投資家といった一部の恣意的な意思決定がおこなれてきたEthereumとBitcoinのガバナンスに課題があると感じ、PolkadotとSubstrateを使ってエコシステムに存在する参加者による自動執行型の投票システムの開発に取り組みました。
●青木勇樹さん
○マイナンバーチェーン
◎暗号通貨が抱える課題(マネーロンダリング、KYCの繁雑性、秘密鍵の盗難etc)を解決するために、秘密鍵を保管するハードウェアとしてマイナンバーカードを利用できるブロックチェーンをSubstrateベースで開発しました。同時に開発者向けにマイナンバーカードとの通信を行うインターフェースも開発中です。
●石田寛成さん、坂本京士朗さん、水谷宥介さん、市川大悟さん
○自撮り一枚に価値をつけるSNSアプリColleColle
◎Ethereum上で独自トークンを発行し、自撮りの投稿とその評価を行うSNSプラットフォームを開発しました。「価値あると多くの人が評価した自撮りの投稿者」と「価値あると多くの評価される自撮りをいち早く評価した評価者」に、独自トークンを付与し、SNS利用者の間にトークンエコノミーを展開します。今月中にアプリをリリースする予定です。
●國井大旗さん
○Next Generation Smart Wallet for ETH
◎Ethereumのスマートコントラクトを使用し、次世代型の秘密鍵管理とリカバリーを実現する「STEP WALLET」の開発を行いました。をユーザー側ではなく運営側がGasを負担することでUXの改善を行い、ユーザーとブロックチェーンサービスとの設定を増やすことを目的としています。また、walletが攻撃の対象にならないように実行回数を制限を設けるなどの工夫もしました。
●杉田翔栄さん
○所有権の交換に特化した新しいトークン規格RTE(Rights Trading for Economy)
◎物自体ではなく権利をトークン化し、物の交換や、物から得られる受益権、およびそれを破壊する権利など、民法上の所有権の概念により近づけた形で所有権のあり方をERC721ベースで定義しました。
●近藤佑亮さん,澤田悠太郎さん
○デザイナーのためのブロックチェーンを活用したデザインコンペプラットフォーム
◎エンジニアの実力を測るコンテストがいくつもある中で、デザイナーの実力を測るサービスは少ないので、ブロックチェーン上でNFTを発行し、コンペティションで優秀な作品の作者にそれを実績として与える仕組みを作ることで、コンペティションを通して、デザイナーの実力の可視化を目指しました。
●小林俊平さん
○Yet another “Data Is The New Oil” --- yae: a public chain pumping up fungible data into blind machine learning
◎暗号理論に基づいたプライバシー保護の標準化を進めるために、パブリックチェーン上でのモデルパラメータを秘匿化した機械学習を委託できるプロトコルの開発を進めました。また、データ提供者に対して経済的なインセンティブをつけるために、Substrateを用いた独自通貨設計も行いました。
どの発表も大変興味深かったです。
3期生の皆さん、半年間お疲れ様でした!
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