2024年度公開講座受講体験記(社会人・クリプト勢)
- shibano
- 2月26日
- 読了時間: 6分
自己紹介
私は50代の会社員で、現在は金融関連の法務職に従事しています。クリプト関連には趣味として2016年頃から興味を持ち始め、ビットコインやイーサリアムの取引を続けてきました。以前、ビットバンクで開催されていたBlockchain大学校にも参加し、受講しましたが、プログラミングスキルが追いつかず、その後Progateで学習を進めたり、コインチェックのプログラマから個人指導を受けたりしたものの、継続的に実践するには至りませんでした。技術的な仕組みや応用例を学ぶために読んだ本も多いですが、実際に深い知識やスキルを身に付けるには難しさを感じていました。そのため、これまではクリプト市場の価格変動を楽しむ程度の関わりに留まっていました。
受講動機と期待
私がこの講座を受講した理由は、ブロックチェーンの本質や仕組みを理解することで、クリプト関連の情報をより深く理解したいと思ったからです。また、少なからずもう何年もクリプト関連の情報入手を怠っていたため、L2などという新しい概念については、ほぼ理解していない状態でした。さらには、投資対象としての側面だけでなく、ブロックチェーン技術が社会やビジネスにどのように応用されているかを具体的に知りたいという期待もありました。講座の内容を事前に東京大学の公式サイトで確認した際、「初心者でも参加可能」と記載されていたことや、応用事例を学べる点が大きな魅力でした。一方で、技術的なバックグラウンドがない自分がついていけるかどうかという不安もありましたが、挑戦してみたいという気持ちが勝りました。文系就職組ではあったものの、元々理系でしたので、まあできるのではないかと、少し軽く考えていました。講座が無料でしたので、いつでも辞められるという気持ちもありり、受講申し込みをしました。
講座内容と体験
講座は、第一回は対面受講ができたものの、それ以降はオンライン受講となり、参加者の様子もよく分かりませんでした。カリキュラムは基礎的な内容からスタートし、徐々に高度な応用事例や技術的な詳細に進む構成でした。最初講義はBitcoinから始まりました。昔読んだ「Mastering Bitcoin」をベースに進み理解を深めていましたが、Ethereumになってからは新しい概念が多く、すでに理解が追いつかなくなっていました。特に印象に残ったのは、スマートコントラクトを活用した実習です。自分でコードを書く経験が少なかった私には挑戦的な内容でして、ほとんどついていけず、WEB受講から対面受講に変えるようになりました。対面受講では、横にいたK君に声をかけ、一緒に話しているうちにS君や、Oさんも加わり、授業後に中華屋で一杯という楽しい時間も過ごせました。Sくんとは後にグループワークをともにすることにもなりました。また、実際の事例を学ぶセッションでは、ブロックチェーン技術がいかに社会課題の解決や新たなビジネスモデルの構築に寄与しているかを知ることができ、非常に興味深かったです。関連する資料を読み直したり、追加のYouTubeを視聴するなどの自主的な学習を行いました。
初心者用のプログラム講座も開催していただきました。このおかげで、実習についていけなかった私でも、なんとかVisual Studio Codeを使うことができるようになりました。この補講として開催されたDapps開発勉強会も、貴重な体験でした。対面受講でしたので、大きなモニターに自分のMacを繋いで、プログラマーのKさんに色々アドバイスして頂けたのは、本当にためになりました。最後には、対面受講参加者は5人になってしまいましたが、少人数であるのが、また、本当に良かったです。
並行して、S君をリーダーに、グループワークが始まりました。最初なかなかテーマが決まらなく、また、優秀なプログラマーの離脱や、オンラインミーティングの行き違いによる私の勘違いから皆様にご迷惑をかけることもありましたが、それは今となっては楽しい思い出です。また、大手町のTokyo Innovation Baseで一部のメンバーが集まり、議論しあったこともありました。私は主にプレゼン資料作成を担当しましたが、メンターに直々にご指導頂いたり、G君が最終的に素晴らしいプレゼン資料に仕上げてくれたのも、なかなか他では学べない体験でした。最終発表会では、リーダーのS君が本番強さを見せ、見事なプレゼンテーションを決めてくれました。後日、打ち上げも開催され、朝まで飲んで、学生に戻ったような時間を過ごせました。
受講後の変化
講座を受講したことで、ブロックチェーンに対する理解が深まりました。以前は価格動向ばかりに目を向けていましたが、技術そのものの可能性や社会的影響に目を向けるようになりました。また、受講後は仕事においても新たな視点を持つことができ、法務職として技術の応用例をより具体的に考える機会が増えました。熊谷弁護士のWeb3の法規制の講義資料は印刷していつでも見える所に置いています。暗号資産の法規制は、なかなか特殊な面がありましたが、勤務先で新規事業として暗号資産の話が出てきても、積極的に検討することができるようになってきています。対面受講メンバーやグループワークメンバーとの交流は引き続き行なっており、新しい技術や商品の知識に日々接しています。HashHub Researchの記事などは、今までは読む気も起きなかったのですが、部分的には分かるものも出てきています。今まで培ってきた金融の知識で、某DeFiの概念が、25年前に仕事でやった社債の利札のことだとわかったりして、今までの経験と新しい知識がつながる事に喜びを感じています。飲み会も盛んに行われており、メンバーの一人に加えてもらえて、本当に楽しい日々を過ごしています。飲み会では、ミームコインの価格動向の話やGRVTやBerachainなど新しい話題も教えてもらうことができています。既に、暗号資産で財を成し、海外移住をする方もいらっしゃるので大きな刺激を受けています。
私自身はWeb3の社会実装はまだまだこれからというところですが、グループワークで発表した課題に今後も引き続き取り組んで行きたいと考えています。
これから受講を検討している方へのメッセージ
この講座は、ブロックチェーンに興味を持ちながらも「難しい」と感じている方にぜひおすすめです。初心者から経験者まで、幅広い層が参加できる内容になっており、基礎から応用まで体系的に学べます。また、事前に基本的な用語や技術の概要を把握しておくと、よりスムーズに学びを進めることができると思います。
プログラミングの経験が無い方であっても、ノートパソコンと仕事以外の時間を投入する覚悟があれば、講座はしっかりと用意されています。最後に、講座を通じて得られるものは技術的な知識だけではありません。同じ興味を持つ一回りや二回り以上違う仲間と出会い、共に学ぶことで得られる刺激や楽しさも、大きな魅力の一つです。新しい一歩を踏み出すきっかけとして、この講座をぜひ活用してください。