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2024年度公開講座受講体験記(社会人・非エンジニア・女性)

  • 執筆者の写真: shibano
    shibano
  • 2月26日
  • 読了時間: 7分

 

1. 自己紹介

私は都内で働く損害保険会社の会社員です。この講座に参加する前の私は全くの文系人間で、ITスキルといえば仕事で少しExcelの関数を組む程度でしたので、プログラミングの経験は皆無でした。

私がビットコインを知ったのは2016年頃で、当時の私にとっては秘密鍵やウォレットなど初めて聞く単語ばかりで、サトシ ナカモトの存在も謎のままということもあり、暗号資産に対してちょっと怪しい印象をもっていました。

その後は暗号資産関連の情報に触れることがほとんどなかったため、受講前はブロックチェーンに関してもほぼ初学者でした。

 

2. 受講動機と期待

そんなITスキルも皆無、ブロックチェーンの知識も全くなかった私が受講を決めた理由は、友人の紹介でした。2016年以降、怪しいと思いつつも心のどこかで気になっていたビットコインがいよいよ世間的に認知されてきた感じがあったことと、資産運用仲間から「これから暗号資産はマストハブだ」と言われ、再び暗号資産への興味が復活したところでした。

しかし、暗号資産を保有する前に、ブロックチェーンの仕組みやリスクを理解したいと思い、暗号資産について体系的に学べるところを探していました。

紹介してもらったJoe TakayamaさんのYouTubeの視聴を開始してから1か月ほど経った頃、講師の伊東さんとの対談の回でこの講座を知り、講座のカリキュラムが概要から開発までと幅広く網羅されていた点に魅力を感じ申込みをしました。

 

私にとって開発はかなりハードルが高く感じましたが、初学者向けと書いてあったことと、東京大学が主催する講座であればしっかりと体系的に学べそうだなと思い、私が以前に感じた暗号資産に関する疑問点が解消できるのではないかという期待がありました。

参加前は、技術的な講義内容の回は理解できる自信がなかったため、ブロックチェーンの概要だけでも理解出来たらうれしいなという気持ちでした。

 

3. 講座内容と体験

さて、4月からいよいよ講座が始まりました。

参加申し込みの時に、受講方法をオンラインかオフラインのどちらか選択ができるようになっていて、私はオフラインで申込みをしました。ただ、先着順だったため空席が出るまでオンラインで受講していました。授業は毎回アーカイブを残していただけるので、リアルタイムで参加する時と後日録画を視聴する時を組み合わせて受講できたのがとても便利でした。

7月からはオフライン授業の参加ができるようになり、ここからは毎週講座を受けに東大へ通いました。

 

座学の授業は4月~9月末で、その後は12月の発表に向けてグループワークで実際に開発をするというカリキュラムでしたが、私は幸運なことに縁あってグループワークにも参加させてもらうことができました。(GWの選抜は激戦でした!笑)

 

私にとって2024年度の講座でのハイライトは、なんといってもグループワークでの活動でした。座学の授業だけではなかなか理解が追い付かない部分も多かったのですが、グループワークに参加することができ、グループメンバーとのミーティングやディスカッションで

理解が深まることもあってとても勉強になりました。

グループワークは、実際に講座で学んだ内容を生かして開発を進めたのですが、話すテーマが決まっている講座とは違って、ミーティングではランダムに用語が飛び交いますので、DeFiやNFT、トラストレス、スマートコントラクト、コンパイル、デプロイ…始めは用語の意味を瞬時に思い出せなくてまごつくことも多かったのですが、後で講座の動画を見直したり、ネットで調べたりして知識を補完していくうちに、少しずつ用語と意味がつながり自分の言葉でアイデアを提案したり発言もできるようになりました。

そして、グループワークといえばプログラミングに挑戦したことが私の中では一番大きな挑戦でした。

グループワークと同時期に、補講として開催されたLinux講座でプログラミングのインストールから基礎を学び、その後のDapps開発講座にも参加しました。

初学者の私にとっては、プログラミングの課題をやりながらグループワークで自分のタスクも同時進行で進めることは容易ではありませんでしたが、講師の皆さん、グループメンバーに教えてもらいながら少しずつプログラミング言語を覚え、ChatGPTに聞きながら課題を進めることができるようになっていきました。(ChatGPTもこの時初めて使いました!)プログラミングは始めが一番つまずいて、1週目の課題が3週間かけても全然進まず、講座はどんどん進んでいくのになかなかキャッチアップできないことへの焦りとで心が折れかける場面もありましたが、何回も何回も失敗したおかげで、理解が深まった気がします。

その時に諦めずに課題に取り組む姿を見てくれていたグループメンバーが、私にグループワークのフロントエンドを作るチャンスをくれ、人生で初のフロントエンドを作りました。

発表資料に私の作ったフロントエンドの動画が貼られているのを見たときは、うれしさで胸がいっぱいになりました。

 

ブロックチェーンの技術でいうと、私はDeFi(ブロックチェーンを基盤にした分散型金融サービス)とゼロ知識証明をもっと知りたいと思っているので、引き続き学びを続けていきたいと思っています。

 

次年度は、もっと受講者同士の交流があるといいなと思ったので、2025年度はオフライン受講生だけでなくオンライン受講生も含めて交流する機会があることを期待しています。

グループワークのメンバーとは、苦楽を共にして絆も深まったので、今後も自分たちの開発を続けながら、2025年度の受講生とも親交を持って一緒にこのブロックチェーン講座を盛り上げていけたら良いなと思っています。

 

4. 受講後の変化

受講前は、ビットコインやその他の代表的な暗号資産の「通貨としての」概要を知ることができれば満足と思っていましたが、実際に受講してみたら自分で思っていた以上に広く興味深い世界でしたし、自分には難しくてできないと思い込んでいたプログラミングの経験ができたことは本当に貴重な経験となりました。

イーサリアムの技術を使ったDeFiやNFT、ゼロ知識証明などの様々な機能を利用したユースケースを考えたり、普段の生活の中で感じた身近な問題や不便に感じていることを見つけた時に、いつしかブロックチェーンで解決できることはないかなと考えを巡らせることを楽しむようになっていました。

あと、これは元IT音痴の私ならではかもしれませんが、今まで苦手だと思っていたことに挑戦し成功体験を積めたことが自信につながり、私生活や本業の業務の中でも、先入観なくいろいろなことにチャレンジ精神を発揮できています。できることがまた一つまた一つと増えていくことがとても楽しいです!

 

5. これから受講を検討している方へのメッセージ

冒頭に書いた通り、私ほどこの講座の内容とは真逆の世界にいた人は少ないかもしれませんが、約9か月受講してきて、本当に参加してよかったという気持ちでいっぱいです。

この講座を受講することに対して、「東大主催の講座だからレベルが高すぎてついていけないかも」「ブロックチェーンに興味はあるけれど、私みたいな素人には難しそう」という印象を持った方がもしいらっしゃったとしたら、ぜひ勇気をもって申し込んでみてほしいと思います!

そして、講座内容が一度で理解できないこともあるかもしれませんが、ぜひあきらめずに受講し続けてみてください。講師のみなさんは初学者でもわかるような例えなどを用いてわかりやすく説明してくださいますし、質問すれば丁寧に解説してくれます。

できれば受講者同士で知り合いになって、ぜひ最後のグループワークまで体験をしてみてください。コミュニティの中にいるうちに知識がついたり、実際に開発を進めていくうちに、講義の内容が実践の中でスッと理解できる場面があったりしてとても楽しいですよ!

2025年度はより初学者の方も無理なく受講できるカリキュラムになっているそうなので、ぜひ一緒に日本のWeb3を盛り上げていきましょう!

 

 

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