top of page
検索
  • 執筆者の写真eguchi

自撮りのトークンエコノミーの形成を目指すColleColleについて

更新日:2020年7月31日



こんにちは。2期生の江口です。

今回は、3期からチームとして参加している石田さんに本プログラムでの活動についてお聞きしました。


CO.NECT 学生起業家支援プログラムとは

東京大学ブロックチェーンイノベーション寄付講座主催のブロックチェーン技術を用いた起業を支援するプログラムです。毎年4月(または10月)から半年間,参加学生は自身でブロックチェーンに関連する事業の立案と、アプリケーションの実装を行います。興味がある学生の方はぜひ次回の募集要項をご確認ください。チームでの応募も可能です。


参加したきっかけ

(石田) 同じようにブロックチェーンを使ってプロダクトを作っている学生と切磋琢磨しつつ、お互いが知らない技術的な内容を共有する場が今までなかったので、今回ColleColleの開発を進めていくにあたり、色々学ぶことができると思って参加しました!



現在取り組んでいるappについて(本講座での成果物)

(石田) ColleColleという自撮り専用のSNSのプラットフォームを開発しています。Ethereumのスマートコントラクトや独自トークンを活用した「自撮りの投稿と評価のSNSプラットフォーム」です。「価値あると多くの人が評価した自撮りの投稿者」と「価値あると多くの評価される自撮りをいち早く評価した評価者」に、独自トークンである「CLEトークン」を付与し、SNS利用者の間にトークンエコノミーを展開します。独自トークンの開発に関しては、現在ERC20をアレンジしてEthereum上で発行しようと考えています。


自撮りがどのように利用されるのか


(石田) 新しい商品が発売された時に、その商品とともに自撮りの写真をSNSに投稿しているのを見たことがあると思います。有名人などが一度そのようなことをすると皆が同じように商品を買って自撮りとともにSNSに載せるということをするようになります。これは、新しい流行、文化を生み出していることになります。こうした自撮りは、モノやサービスとの親和性が高く、誰でも簡単に自撮りとともに映すことが可能です。さらに、自撮りの効果として、自身の顔が映っているゆえにそのモノやサービスに信頼を与えることができます。最近では、スマートフォンの自撮りアプリや動画加工ツールもたくさんあるので、ユーザーの自撮りに関する操作の障壁はかなり低くなってきたと思います。


また、これからは、人々がより「スマートに」生活できるような世界になると考えています。決済では、財布からお金を出していた時代から、QRコード決済で現金を持たずともスマホ1つで支払いを済ませることができるようになりましたし、セキュリティの面でも物理的な鍵から生体認証としての指紋を利用する時代になりました。こうした流れは、先ほどの2分野に限らず多くの分野で主流になるとともに、自分の体に近い存在、あるいは自分の体こそが、keyになりうるということもことも示していると思っています。


そして、次は顔認証や顔決済など、まさに自分の象徴である「顔」のレイヤーへ移行すると確信しています。現に、スマホに限らず、家や車のドアのロック・アンロックや、ATMの顔認証による引き出し、無人コンビニでの顔決済など、次々と開発・社会実装されつつあると思います。

このような状況だからこそ、顔のデータの重要性と同じくらい、その情報の保護が重要になってくると思います。まさに、自分の顔のデータは自分のものであると言った感じで。 ColleColle上で、投稿された顔データをブロックチェーンに記録することで、改竄不可能で、同期に問題が起きない分散化された顔のデータベースとしての有用性を目指します。


また、ブロックチェーン技術を適切に活用することで、ユーザーへのインセンティブ設計を比較的簡単に行うことができると考えています。最終的に、CLEトークンでの決済加盟店を作ることができれば、CLEトークンの実需も生まれると考えています。


ColleColleは、自撮りという「何気ない行為」を、「情報に信頼性を持たせる」という価値のある行為として昇華させることの価値を感じ、「自撮り」を情報と信頼の媒介として用いくというアプローチをとります。



トークンエコノミーの設計


参加者

  • 自撮りを投稿し、いいねを獲得することで信頼スコアが上昇する

  • 自撮り(潜在的に人気な投稿限定)を評価をすることで信頼スコアが上昇する

  • CLEトークンを投げ銭としても利用できる


トークンの分配メカニズム


JapanFuse(運営側)

  • 信頼スコアに基づいて、投稿/評価のアクションごとにCLEトークンを付与

  • 保有トークン数に応じてトークンを分配


(石田) ColleColleでは、初期にエアドロップによるトークン配布を実施し、ユーザー数を増やすとともに、その後は、ユーザーのサービス内でのアクション(投稿/評価)によって、さらなるトークン配布を行なっていきます。


また、経済的観点からのトークンの価値を保つ施策も施す予定であり、投げトークンする際に、投げトークンの5%分をバーンさせることで、市場流通絶対量を減らし、トークンの価値の上昇を狙う設計や、総発行枚数の設定と半減期の設置により、トークンの価値の保存を狙っていきます。


トークンの利用方法


ブースト機能

自身の投稿の露出を増やす(タイムライン上に自分の自撮りを優先的に表示)ために使うことが可能であるため、誰でも簡単に自身のコンテンツを多くに人に届けることが可能


Expedite機能

CLEトークンが実効性を持つまでの時間を速めることを可能にする機能。手に入れたトークンをCLEwalletの外に出して使う場合には、Walletの外に出して使う場合には、一定時間待たなければならないが、貰ったトークンをすぐに使いたいユーザーは、月毎に一定料金を払うサブスクリプションをトークンで購入することで、トークンに実効性を持たせることができる


投げ銭機能

ユーザーはお気に入りの投稿に対してCLEトークンで投げ銭を行うことができる



加盟店決済機能

CLEトークンでの決済加盟店導入として、カフェやスムージー屋などの軽食軽飲食店や、美容品などの領域を目指しています。


広告表示枠の購入

ColleColle内での広告表示をCLEトークンで広告枠を購入できる(企業向け)


宣伝用の決済

トークンを使って、自社のサービス宣伝にCLEユーザーを使うことが可能



今後の予定(まとめ)

石田) 若者にフレキシブルな環境を与えるきっかけとなり、新たな生き方の選択肢を示していくだけでなく、トークンエコノミーを通して教育やアート、医療や地域創生などの他分野においても次なる可能性を示していけると期待しています。


今後は、β版のリリースを行うとともに、ユーザーの獲得に向けてマーケティングなども徐々にしてきたいと考えています。


石田さん、ご協力ありがとうございました!

もっと詳しく知りたいという方は、次の参考資料をご覧ください。


参考資料



閲覧数:913回0件のコメント

最新記事

すべて表示

ブロックチェーン公開講座仮申込受付中

2024年4月よりブロックチェーン技術の基礎から最先端の応用まで、幅広い知識と実践的なスキルを身につけることができる公開講座を開催します。ビットコインの基本原理から始まり、Ethereum 1.0および最新のEthereum 2.0の仕組み、さらにはゼロ知識証明やAstar、Solanaなど、多様なブロックチェーン技術を網羅的に学びます。また、いわゆるWeb3・クリプト領域だけでなく、エンタープラ

良質な課題設定と開発のバランスを意識して、持続的な「走り方」が身に着いた

こんにちは! CO.NECT第5期学生スタッフの須田です。 本記事では、第5期生が目指している世界や、Blockchainに興味を持ったきっかけ、プログラムに参加してみての率直な感想をお伝えします! 今回は、King's College Londonの経営学部に通う栗山さんにインタビューを行いました。 <目次> 海外大に通いながらCO.NECTに参加しようと思ったワケ ハイレベルな同世代の参加者か

bottom of page