SG名
モビリティ × ブロックチェーン
概要
本SGは、モビリティ領域を対象に、車両を識別し、その利用状況や状態に関するデータを記録・集約し、それらを検証可能な形で扱うことで価値が定まる構造を検討するSGです。
車両ID、車載データ、規制、流通といった産業構造を理解したうえで、「どの情報が、どのように記録・検証されれば、価値や価格に反映されるのか」という観点から議論を行います。
DePIN(Decentralized Physical Infrastructure Networks)の考え方を背景に置きつつ、既存のブロックチェーン技術をそのまま適用するのではなく、検証可能データや価値の記述・移転の考え方をモビリティの文脈に接続します。
中古車市場や車上センサーデータを例として扱い、データがどのように信用や価格に転化されるのか、実際に成立しうる設計を探ります。
運営責任者・担当
芝野 恭平(Kyohei Shibano):東京大学大学院工学系研究科 特任研究員 博士(工学)
https://researchmap.jp/shibano
東京大学ブロックチェーン公開講座の運営・講義を担当し、ブロックチェーンの応用研究に従事。プロトコル設計に精通し、技術的な制約や課題を踏まえた実用的なアプローチを探求している。特にブロックチェーンの活用領域を広げることに関心があり、現在はゼロ知識証明を活用した新たな応用方法の提案とその可能性の追求に取り組む。加えて、Nonagon Capital にも関与し、海外のクリプト領域におけるプロジェクトや技術動向に関する知見を有する。
目的
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車両ID、車載データ、規制、流通といったモビリティ領域の基本構造を理解する
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検証可能データ、トレーサビリティ、権利といった概念を通じて、DePINにおける「検証可能なデータが価値の根拠となる構造」を理解する
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中古車市場や車上データの具体例を通じて、実装可能性のあるユースケースや設計案を構想できるようになる
進め方
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ガイダンス時に参加者を4つのグループに分け、各グループに担当コマを割り当てます
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各グループは、担当コマでの発表に向けて、事前に資料の読み込み、論点整理、課題への解答作成、発表資料の作成を行います
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当日は担当グループが発表を行い、その内容をもとに全体で議論を行います
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資料の読み込み、論点の整理には生成AIの活用を推奨します
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発表の各回では、分散ストレージや中古車市場の専門家もゲストとして議論に参加し、実務的な観点から理解を深めていきます。
スケジュール
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実施期間:8月1日(土) (予定)
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開催頻度:1日で全4回の工程を実施します。
当日の前に、60分程度のガイダンスをオンラインで実施することを予定しています。
開催場所・参加形態
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会場:東京大学 本郷キャンパス
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オンライン参加:可
当日の予定
※ 各コマの予定は予告なく変更になる場合があります。
・ガイダンス(事前にオンラインにて実施)
各コマの担当割り振りを行います。
・1コマ目
車の識別:車はどうID化され、経済主体化されるのか
車両IDを軸に、何をもって車を識別・管理するのかを、車の価値という観点から文献をもとに議論します。あわせて、IDをNFTやアドレスとして表現する可能性についても触れ、車のID化をめぐる基本的な論点を整理します。
ゲスト:
自動車産業関係者
・2コマ目:
車載センサーデータ:センサーデータを元にどんなサービスを実現できるのか
車載データの応用可能性(保険、整備、中古車など)を具体的に検討しつつ、誰がデータを所有し、どこまで利用できるのかという構造を整理します。
ゲスト:
砂川和雅:Casley Deep Innovations株式会社・代表取締役
分散ストレージ製品・ソリューションを中核に、web3/ブロックチェーン事業を展開。自動車やドローンなどのデータ収集・活用のためのプラットフォームを開発し、DePINにおけるユースケースの社会実装に挑戦中。
・3コマ目:
「そのデータは本当に正しいのか?」:データの信頼性をどう担保するか
データ活用を前提に、走行距離や修復歴などの情報が本当に信頼できるのかを考えます。取得方法や改ざんリスク、検証の仕組みを整理し、データの信頼性をどう成立させるかを議論します。
ゲスト:
芝野恭平:プロフィール省略
・4コマ目:
中古車市場で「価値化」する:履歴はどう価格に影響するのか
中古車市場を例に、走行距離や修復歴、バッテリー状態などの情報がどのように価格に影響するのかを考えます。そのうえで、どの情報をどのように記録・証明すれば価値として扱えるのかを整理します。
ゲスト:
中古車市場関係者
各回の事前課題・準備学習
・事前課題の有無:あり
・想定作業量:各回、必読資料の読解に加え、課題への回答、発表準備
・必読文献:各回で指定する資料
応募要件
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モビリティまたはブロックチェーン領域に関心があること
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議論および設計検討に主体的に参加できること
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担当回の事前準備(読解・論点整理等)に取り組めること
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ChatGPTやGemini等の生成AIを用いて、情報整理や思考補助ができる環境にあること
参加形態について(個人・法人)
本プログラムは、以下のいずれの形態でもご参加いただけます。
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個人としての参加:学生・社会人を問わず、個人として応募・選抜を経て参加する形態です。下記「応募方法」よりご応募ください。
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共同研究枠としての活用:企業等の組織に所属する方が、研究の一環として参加する形態です。企業様が抱える具体的な課題に合わせて研究テーマを個別設計し、その解決に向けたリサーチの場として本SGを活用する「共同研究」スキームも提供しています。自社内だけでは完結しにくい課題を、本講座の知見やSGでの多角的な議論と直接接続することで、新たな価値を創り出すことを目指します。
※共同研究スキームでの活用にあたっては、個別の研究計画に応じた研究費等のご負担をお願いしております。 課題設定や実施体制の詳細については、お問い合わせフォーム https://www.blockchain.t.u-tokyo.ac.jp よりお気軽にご相談ください。
こんな方に向いています
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モビリティ領域におけるブロックチェーン活用を、技術的な制約にとらわれず本質的に考えたい方
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車両IDや車載データが、どのように信用や価値に転化されるかを考えたい方
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DePINの文脈において、「データが生成され、検証され、価値に結びつく構造」を理解したい方
想定される成果物
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本SGでは、全体を通じての最終成果物の提出はありません。
定員
20人程度
選抜方法
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書類選考:なし
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面談の有無:未定
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応募多数の場合の扱い:応募者多数の場合は面談による選抜を実施します
参加にあたっての注意事項
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本SGは、ブロックチェーンを導入すること自体を目的とするのではなく、どの情報を、誰が、どのように証明・検証すべきかを現実的に考えることを重視します
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各回の議論は資料読解を前提として進むため、事前準備が必要です
FAQ
Q. モビリティ業界の専門知識がなくても参加できますか。
A. 参加可能です。ただし、本SGでは中古車市場、車載データ、規制、などの具体的論点を扱うため、資料を読みながら理解を深める姿勢が求められます。
Q. ブロックチェーンにて実装するSGですか。
A. 中心となるのは実装そのものではなく、モビリティ領域における課題を整理し、検証可能データ、トレーサビリティ、権利設計といった観点から活用可能性を検討することです。必要に応じてPoCレベルの設計案まで扱います。
応募方法
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応募方法:共通応募フォーム https://forms.gle/TSnSEa3T3kE9wREv7 よりお申し込みください。
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応募締切:6月30日
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選考結果連絡:メールにて連絡



